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【ほのぼの懐かしい】ブックレビュー「団地のふたり」(藤野千夜 著)

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ネットニュースでNHK BSで放送中のドラマ、「団地のふたり」が人気という記事を読んで、見てみたいなー、と思っていたら、もう終わっていました。
時間の早さよ、、、あっと言う間だな。
(主演はキョンキョンと小林聡美。大女優のふたり!)

先日、友達と会った時に、
「団地のふたり、って知ってる?今、本読んでるんだけど、面白いよ!」
と話題になりました。


気になっていたものを友達からお勧めされ、これはもう買うしかない!、
と思い、本屋さんに買いに行きました。
1件目は在庫がなくガッカリしていましたが、2件目で見つけ歓喜の購入。
早速読むと、あまりの面白さに引き込まれてしまいました。

どんな話かというと、

あらすじ

保育園からの幼馴染のなっちゃん(桜井奈津子)とノエチ(太田野枝)。
五十歳を迎え、独身の二人は生家である団地で暮らしている。
イラストレーターのなっちゃんは今はフリマアプリ不用品を売り生計を立て、ノエチは大学の非常勤講師。
高齢者ばかりの団地で暮らす、二人の愉快な日常の物語。

私が一番好きな話は、網戸の話。
二人の顔見知りで一人暮らしの佐久間のオバちゃんから、網戸の張り替えを頼まれてしまう。
もちろん、なっちゃんもノエチも網戸の張り替え方なんて知る由もない。
でも、佐久間のおばちゃんに押し切られて、ネット動画を見て網戸の修理をしたら・・・、
というお話。

これ、頼む方の気持ちも頼まれる方の気持ちもわかる・・・、
と共感してしまいました。
私位の年齢だと、ネットで業者を調べてクチコミをみてメール等で問い合わせたりします。
特に難しいと感じることはありません。
佐久間のおばちゃんは、(私の親位の世代?)おそらく70代位かなと思います。
自分でネットで業者を調べたり、誰かに修理してくれるところを聞けばいいですが、
それを誰かにやってもらいたいんです。
そして、一人暮らしの高齢者が家に知らない人を入れるのって、不安だと思います。
なっちゃんとノエチみないな昔から知っている人が網戸を張り替えてくれるのは、
プロのような仕上がりにならなくても、安心で嬉しいはず。

頼まれる方は面倒に思うかもしれませんが、
昔から顔見知りでご近所の佐久間のオバちゃんから頼まれたら、断り切れないと思います。
自分の家の網戸が破れた場合、
「これって張り替えるのって、自分でできたりするのかな?」と思ってネットで検索します。
プロみたいな仕上がりにはならないけど、出来そうだ!と思ったら、自分でやってしまうので、
それをご近所さんのためにやってあげたら・・・、という話です。

時間がゆるやかに流れて日常を楽しむ、なっちゃんとノエチの団地での暮らし。
読むと心が落ち着きます。
大事件や超ハプニングとは無縁です。

保育園からの幼馴染の二人、喧嘩することがあっても数日で元通りに仲直りします。
親子喧嘩や兄弟喧嘩より穏やかな喧嘩。
羨ましいです。


【余談】
作者の藤野千夜さんは、現在団地暮らしだそうです。
大阪府住宅供給公社が運営する「ダンチダイニング」という情報サイトにインタビュー記事が掲載されています。

インタビュー記事はこちら

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